日本の漆(うるし)完全ガイド|歴史・産地・技法・選び方・お手入れ
日本工芸堂は、輪島・会津・山中など全国の産地を訪ね、職人たちとともに漆(うるし)の魅力を学び、伝えてきました。長年の取扱い経験をもとに、品揃え・解説・お手入れの知恵までを一つにまとめた「漆ポータル」。暮らしの中で、漆の美しさとやさしさを感じていただくための案内ページです。
1. 漆とは
漆はウルシの樹液を精製した天然塗料。硬化後は高い耐久性・耐水性・抗菌性を発揮し、器や家具、工芸品に広く用いられてきました。日本では気候や植生が適し、器づくりとともに独自の美意識が育まれました。
- もっと詳しく:漆器の起源と歴史|日本の漆文化のはじまり
2. 日本の主要産地(特色と代表作)
「日本三大漆器」とされる輪島塗・会津漆器・山中漆器を中心に、木曽・江戸・小田原・越前など地域ごとに素材・技法・意匠が異なります。産地の“らしさ”を知ると選びやすくなります。
3. 主な技法・塗りの種類
- 拭き漆:木地に漆を摺り込み拭き上げる技法。木目が活き、軽快で日常向き。
- 塗り漆:下地〜上塗りまで幾重にも塗り重ねる本格仕上げ。艶やかで堅牢。
- 蒔絵:金銀粉などで加飾。慶事・記念品に。
よくあるご質問:「拭き漆と塗り漆、どっちが良い?」 → 用途と好みで選びます。普段使いの軽さ・木目重視なら拭き漆、格式や堅牢性重視なら塗り漆がおすすめです。
- 関連:起源と歴史(技法の背景)
- 比較記事:拭き漆と塗り漆の違い を後日公開予定
4. 選び方(用途・価格・比較の観点)
- 用途で選ぶ:普段使いの椀・皿 → 汁椀・椀コレクション / 来客・ギフト → 杯・カップ
- 価格と価値:素材・下地工程・加飾で大きく変わります。漆器の価格相場と価値の理由 をご参照ください。
- 産地で選ぶ:口当たり重視は山中、格調は輪島、万能は会津・越前など。
5. お手入れ・使い方
基本は「やわらかいスポンジ+中性洗剤ですすぎ・すぐに拭き上げ」。直射日光・食洗機・つけ置きは避け、乾燥を徹底すると長持ちします。
- 完全版:漆器のお手入れガイド
6.「1%for日本の工芸育成」プロジェクト
当社 日本工芸堂 は、漆器という“手仕事の文化”を未来へつなぐため、売上の 1% を毎年、職人・産地支援に充てています。買って終わりではなく、使い続けられる価値の循環を生み出す取り組みです。
- 第一期(2022.10〜2023.12): 会津漆器 … 職人育成支援・後継者訓練校へ寄付。
- 第二期(2024.1〜現行): 輪島塗 産地復興支援・甚大な地震被害からの復興に。
※ 寄付実績・報告書・現地レポートは右リンクより公開しています。
7. ギフト活用とおすすめ
結婚・新築・長寿祝いなど“続く幸せ”を願う贈り物として最適。名入れ・桐箱対応の品は記念性が高まります。
- 編集部おすすめ:田谷漆器店の実用名品 / 山中の汁椀 / 輪島の記念品
8. よくある質問
Q. 食洗機は使えますか?
A. 基本は非推奨。木地や塗膜を痛めやすいため、手洗い・拭き上げがおすすめです。お手入れガイド参照。
Q. 拭き漆と塗り漆の違いは?
A. 木目重視・軽快さは拭き漆、堅牢・艶やかさは塗り漆。用途と好みで選びます(比較記事を公開予定)。
Q. 漆の器はなぜ高い?
A. 木地・下地・上塗り・加飾まで多工程の手仕事ゆえ。価格と価値の理由を解説。





