美濃焼
岐阜
美濃焼とは
美濃焼が日本の陶磁器で最も生産されていることはご存知でしょうか。
生産地は岐阜県の東濃地方の一部(土岐市、多治見市、瑞浪市、可児市)に広がっており、その中でも土岐市は日本一の陶磁器の生産地として知られています。美濃焼の特徴は、耳にしたことがある方も多いかもしれませんが、「特徴がない」という点です。
伝統的な工芸品として指定されている美濃焼は15種類もあり、ひと言でその特徴を表現するのは非常に難しいです。生産地が広範囲にわたることや、作り手が流行に合わせて柔軟に新しい釉薬や製法を開発してきたことがその背景にあります。
美濃焼の技術と歴史
美濃焼の起源は、5世紀頃に朝鮮半島から伝わった須恵器やろくろ、穴窯にあります。平安時代には釉薬を使った白瓷(しらし)が作られ、安土桃山時代から江戸時代初期には、茶の湯文化に影響を受けた織部、志野、黄瀬戸などが盛んに作られました。
江戸時代末期には磁器の製造が始まり、明治時代には唐呉須(とうごす)の輸入で発色が安定しました。昭和時代には、タイル製造や高級品が作られ、美濃焼は日本一の陶磁器の生産量を誇り、全国シェアの60%以上を占めるようになりました。
美濃焼は、現在も多くの種類があり、15種類が国の伝統的工芸品に指定されています。代表的なものには、千利休によって確立され、古田織部の美学で作られた「織部」、絵付けが施された「志野」、素朴で控えめな美しさが特徴の「黄瀬戸」などがあります。
昭和以降、電気を使った大量生産技術が進化し、美濃焼は安価で広く親しまれるようになりました。しかし、近年では100円ショップなどで安価な商品が大量に販売され、美濃焼を含む日本の陶磁器全体の生産量が減少しています。それでも、美濃焼はその長い歴史を背景に、新しい製法や釉薬を使い、現代の生活に合った焼き物を提案し続けています。
美濃焼のブランド一覧
SUGY / 岐阜県多治見市
創業70年、岐阜県多治見市のタイルメーカー。年々使われる量が減っているタイルの魅力を、生活に取り入れやすい雑貨という形で広めようと雑貨の企画から販売まで行っている。
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