長寿を願う敬老の日の贈り物に伝統工芸品を
9月の第3月曜日は敬老の日。年長者を敬い、長寿を祝う日です。家族や身近なおじいちゃん、おばあちゃんに日頃の感謝や「元気に長生きしてほしい」という気持ちを伝える日は、中国や韓国、アメリカやカナダなどにもあるそうです。
敬老の日にはプレゼントを贈るということが決まっているわけではありませんが、気持ちを伝えるのにちょっとした贈り物を添えれば、より思いも伝わりやすくなるものです。
おじいちゃん、おばあちゃんへの贈り物にぴったりなのが伝統工芸品。長く生きてこられ、物の良し悪しがわかるからこそ、その魅力を十分に感じていただけるはず。今回は、敬老の日、長寿のお祝いにおすすめの伝統工芸品をご紹介します。
長寿を願う気持ちを紋様に込めて
日本の伝統工芸品に使われている紋様には、長く言い伝えられている意味が込められています。意味も一緒に伝えれば、喜びもより大きくなるでしょう。
縁起柄を組み合わせた切子のぐい呑み
江戸切子でもポピュラーな紋様が菊繋ぎ紋。不老長寿を表す菊が連続するので、長寿パワーがさらに強まるといわれています。同じくよく使われる青海波は、平安な暮らしを表す紋様。心安らかに長生きしてほしい気持ちが込められています。
アクティブな年長者に贈りたいボトル
最近の年長者はとても元気。70歳、80歳と年齢を重ねても、山のぼりや趣味の集まりなど元気に活動している方も少なくありません。外出時に気を付けたいのが水分補給。健康に気を付けてほしいからマグボトルはどうでしょう。おなじみの唐草紋様は生命力の象徴。長寿を意味する柄だから、性別を問わず愛用していただけます。
「毎日使う、とっておき」を贈る
毎日使うものだからこそ、いいものを贈れば、使うたびにうれしい思いがよみがえります。形や素材、模様など、使いやすいものを選びましょう。
使い勝手の良さが名前に込められたお椀
伝統の形状には、長く受け継がれた理由があります。「仙才」と呼ばれる形もその一つ。多くの用途に活用できることから「仙人のようにさまざまな才能をもっている形」とされ、使いやすさはお墨付きです。木の質感を生かした塗りも、日常づかいにぴったりです。
使い続けることで美しさを増す漆器
大振りなお椀は、汁物だけでなく、少な目のどんぶりなどにも使える万能の器。使うシーンが多いからこそ、使うことで魅力を増す漆器を使ってもらいたいですね。変化が感じられるほど、長生きして、使ってほしい、という思いも伝わります。
夫婦のイメージを込めた木のお椀
お茶碗だけでなくお椀にも、おじいちゃん、おばあちゃん、それぞれのイメージを感じさせるものを選んで、ペアで贈るのもおすすめです。木の種類が選べるお椀は、年輪が描く模様や木の色など個性豊か。「こんなイメージで選んだよ」というメッセージも添えれば、愛情も感じさせてくれる逸品になります。
趣味に合わせて選ぶ工芸品
いろいろな趣味がある方には、それに合ったものを選ぶのも、ポイントのひとつ。歴史好きな方、お茶が好きな方、絵や書をたしなむ方。きっと愛用してもらえる贈り物になります。
歴史好きな方に贈りたい、ミニチュアの鎧
小さいけれど、作りは本物と同じ、と聞けば歴史好きな方の心をぐっとつかめるはず。好きな武将がわかれば、その人のものを選ぶと「わかってるな」と思ってもらえますよ。お酒もお好きなら、好みの1本をセットしてプレゼントするとよいですね。
南部鉄器でお茶を淹れるひとときを贈る
お茶好きな方なら南部鉄器でお茶を淹れてみたい、という思いはどなたでもお持ちではないでしょうか。鉄瓶は重くて使いにくくても、急須なら毎日手軽に使っていただけます。あまり重々しくないカラーなら、日々のテーブルにも合わせられます。
旅先でも筆を使う楽しみ
書や絵が趣味の方は、旅先でちょっと筆を使いたいと思う瞬間があるものです。そんな方にぴったりなのはコンパクトな硯と彩墨、筆のセット。コンパクトながら、いずれも本格的な使い心地なので、絵心もそそってくれるはず。プロも納得の品質だから、安心してプレゼントできます。
間違いのない逸品だから喜ばれる贈り物に
伝統工芸には、長い歴史に磨かれてきた高い技術が息づいています。だから、どんなものを贈っても「いいものを贈ってもらった」という満足感をもっていただけることは間違いありません。
さらに、おじいちゃんやおばあちゃんの好みや日頃の暮らしを考えて選んだものなら、長く愛用してもらえるでしょう。
思いを込めて、日本の伝統工芸品をプレゼントしてみませんか?
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