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記事: 新米の時期に曲げわっぱのお弁当箱を。ご飯だけ詰めるのもおすすめ

新米の時期に曲げわっぱのお弁当箱を。ご飯だけ詰めるのもおすすめ
#工芸を知る

新米の時期に曲げわっぱのお弁当箱を。ご飯だけ詰めるのもおすすめ

「ご飯が美味しくなる」「詰めるだけで美味しそう」と人気の曲げわっぱのお弁当箱。SNSでも曲げわっぱが使われたすてきなお弁当の写真がよく投稿されています。これからの時期、美味しい新米を、目に舌に、より美味しく味わわせてくれる曲げわっぱを使ってみませんか?美味しくなる理由や詰め方のポイントもご紹介します。

曲げわっぱでご飯が美味しくなる理由

「曲げわっぱにご飯を詰めると美味しくなる」のは雰囲気的なものではありません。曲げわっぱのお弁当箱にはちゃんとご飯が美味しくなる理由があるのです。昔から使われている知恵が生きた曲げわっぱの機能性をあげてみましょう。

新米の時期に曲げわっぱのお弁当箱を。ご飯だけ詰めるのもおすすめ

適度な水分調整でご飯がふっくら

曲げわっぱは、杉などの木を使って作られています。木が持つ機能の一つが適度な水分を保つ調湿機能です。曲げわっぱのお弁当箱にご飯を詰めたとき、時間がたっても硬くならずふっくらしているのは、この水分を調節する機能のおかげ。ご飯から出る余分な水分を適度に吸い取って、ご飯にとって最適な湿度を保ってくれるのです。

さらに、この水分調節機能は食材の傷みも防いでくれます。暑い夏は傷みにくく、寒い時期はご飯もおかずも硬くならない。だから曲げわっぱはお弁当箱にぴったりなのです。

ご飯と相性の良い木の香り

曲げわっぱのお弁当箱を開けたときに感じられる木の香りは、素材となっている杉やヒノキの香りです。塗装されていない白木を使ったお弁当箱ならではの香りはご飯と相性がよく「ほのかな木の香りがご飯の甘味を引き立ててくれる」という人もいるほどです。

木の香りはお弁当箱を買ったすぐだけでなく、きちんと洗ってしっかり乾かすだけで、いつまでも消えることはありません。何年たっても、お弁当箱を開けると爽やかな木の香りただようご飯が味わえるのです。

白いご飯が映える美しい木目

「美味しい」には見た目も重要です。その点、自然の木目と白い木肌が美しい曲げわっぱのお弁当箱は、どんな食材を詰めてもその色合いや形を引き立ててくれます。SNSに投稿されている曲げわっぱに詰めたお弁当の画像が、美味しそうなだけでなく、おしゃれに見えるのも木の色合と木目のおかげ。温かい木の色味でより白く輝く美味しそうなご飯に見せてくれます。

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曲げわっぱのご飯の詰め方

①しっかり乾燥させる

曲げわっぱに食材を詰める前には、軽く濡らしておくとご飯がくっつきにくくなります。ですが、木が持つ調湿機能を十分に発揮させるためには、詰める前にしっかりと乾燥させておくことが重要です。

完全に乾かしたものを使うことで、木も傷みにくくなるので、お弁当箱を長持ちさせることもできます。前日夜に洗ったお弁当箱を自然乾燥させておけば翌日すぐに使えますが、お弁当箱を2つ用意して、交互に使っていけばより安心です。

②炊きたてをふんわりよそう

「お弁当箱にご飯を詰めるときは冷ましてから」と言われたことがある人は多いでしょう。これはプラスチックなど中に湿気がこもるお弁当箱の場合。曲げわっぱは水分を調節してくれるので、水分が十分に含まれた状態のご飯を詰めたほうが、より美味しさが保てます。なので、炊きたてご飯を入れるほうが、より美味しいご飯が味わえます。

ご飯を詰めるとき、ぎゅうぎゅうに詰め込むのではなく、ふんわりとよそうのもポイントです。ご飯の粒の周りに適度な空間を作ることで、湯気や水分の通り道ができます。まんべなく調湿機能の効果がいきわたり、ご飯全体の柔らかさも適度な水分も保てます。

③常温で冷ます

ご飯とおかずを一緒に詰める場合は、ご飯を先に詰めてからおかずを詰めます。曲げわっぱに調湿機能があるとはいえ、温度が異なるものを一緒に詰めるのは、食材を傷ませる原因になります。そこで、ご飯を詰めた後、そのまま常温におき、ある程度冷ましておくのです。冷ますときは、ふたはせず、余分な湯気が十分に飛ばせるようにします。

ご飯だけ詰めるのもおすすめ、小ぶりの曲げわっぱ

ご飯を美味しくしてくれる曲げわっぱのお弁当箱ですが、白木のお弁当箱は油分や醤油、ソースなどの調味料が染みこみやすいという欠点もあります。だからこそおススメしたいのが小ぶりの曲げわっぱにご飯だけ詰める、という方法。ご飯を美味しくする曲げわっぱのメリットを十分に味わえる使い方です。

大館工芸社「小判型・小」

大舘工芸社は、曲げわっぱの産地として昔から知られる秋田県大舘市で60年以上にわたり曲げわっぱ製品を作っている工房です。使っている秋田杉は、細かく揃った木目と香りの良さで知られており、質の高い曲げわっぱ製品には欠かせません。

多くのお弁当箱の中でも蓋がかぶる小判型のものは、曲げわっぱのルーツとも言われる形です。ご飯だけを詰めるのにちょうどよい490mlで、持ち運びもしやすいサイズ感なのも人気のポイント。ウレタン加工されているので、秋田杉の良さを生かしながら油分の多いものを入れても染みになりにくく、曲げわっぱ初心者にも扱いやすくなっています。


りょうび庵「いろは弁当」

りょうび庵の曲げわっぱ弁当箱は、蓋が一枚板になっているのが大きな特徴です。弁当箱のサイズにぴったりあわせたサイズの蓋は、開け閉めしやすいだけでなく、見た目もおしゃれな雰囲気です。

楕円のサイズは少し細身で、女性の手にも持ちやすいよう工夫されています。ご飯が入った曲げわっぱを持って食べるのにぴったりです。


ご飯とおかずを分けて詰める、二段重ねの曲げわっぱ

曲げわっぱのお弁当箱の調湿機能はご飯だけでなくおかずの美味しさも保ってくれます。せっかくだからおかずも詰めていきたいという方には、ご飯とおかずを分けて詰める二段重ねタイプのお弁当箱もおすすめ。匂いや味移りを気にせず詰められるので、お弁当初心者の方も詰めやすくなります。たっぷり食べたい男性にもぴったりです。

大館工芸社「ひな」

楕円形の曲げわっぱが二つ重なったタイプのお弁当箱です。ご飯もおかずも同じ量詰められるので、両方をたっぷり食べたい人におすすめ。ご飯とおかずが1対1の量なので、少し炭水化物を減らしたいという場合にも使いやすくなっています。

丸型なので、食卓でお茶碗を持って食べるように、ご飯の入っている曲げわっぱを持って食べられるのもおすすめのポイントです。


りょうび庵「ちぎり弁当」

曲げわっぱの技術だけでなく、指物の木製品も作っているりょうび庵のちぎり弁当は、四隅を指物の技法である組木の要領で留めた角型の弁当箱です。

細長いのでカバンに入れやすいのも大きな特徴。角型はおかずがバランスよく詰めやすいので、お弁当初心者にも上手に美味しそうにお弁当が詰められます。内側にはウレタン加工が施されており、お手入れも比較的簡単です。


上質な曲げわっぱで新米をもっと美味しく

新米の季節。お弁当でもより美味しいご飯を味わうなら、曲げわっぱのお弁当箱がおすすめです。バランスよくおかずを詰めるのはハードルが高くでも、ご飯を詰めるから始めるのは気楽にチャレンジできそうですね。加工の工夫でお手入れも簡単な曲げわっぱもたくさん作られているので、まずは、美味しいご飯で曲げわっぱの魅力を感じてみてください。

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