テレビで紹介!有田焼/陶器コーヒーフィルターセットの魅力
「王様のブランチ(TBS)」、「世界一受けたい授業」(日テレ)」などでもテレビ番組でも紹介された有田焼でできたコーヒーフィルター“セラフィルター”はご存知でしょうか?紙のフィルターは使わずにコーヒーをいれることができます、不思議ですよね。
今回は、有田焼のコーヒーフィルターの特徴を紙フィルターと比較しながらご紹介します。コロナ禍でおうち時間が増えている今、いつもより少し贅沢なコーヒーを味わってみませんか?
目次
テレビで紹介された有田焼のコーヒーフィルターとは
佐賀県有田町で作られる歴史のある磁器が有田焼です。その伝統技法が用いられた有田焼のコーヒーフィルター“セラフィルター”が、「世界一受けたい授業」で紹介されました。
複数の独自配合の原料にこだわり抜いた地元・有田の井戸水を加えながら土を作ります。地元・有田の井戸水を使用した土を用い、その後の成形は職人の熟練の技によって1つ1つ手作りで細かい調整がなされます。
一般的な有田焼は900℃の温度で4〜5時間素焼きをします。その後、1300℃で16時間本焼きを行います。通常、有田焼は2回以上4~5時間かけて焼き上げますが、セラフィルターは初めから1,230℃の窯で30時間という長い時間をかけて素焼きのみを行うことで強度があり、水を通すセラフィルターが出来上がります。
一般的な有田焼は、成形後に素焼きしてさらに釉薬(うわぐすり)と呼ばれる薬品を塗ることで完成します。この釉薬は、焼くことで薄い層ができその層がガラス質となります。これが水の浸透を防ぎ、また光沢を出すことで装飾を兼ねます。
セラフィルターでは、この釉薬を塗らないことで、水を通す特性を活かした有田焼のコーヒーフィルターが生まれました。
このようにして、職人の技と心のこもった他にはない日本独自のセラフィルターが誕生したのです。
日本で唯一の特許取得セラフィルター
日本で唯一、特許を持つ有田焼のセラフィルターですが、何が特別なのでしょうか?
セラフィルターが取得している特許は「60ミクロン(0.06mm)のサイズの穴を作る技術」です。小さな穴があいた多孔質のフィルターということです。
目に見えないほどの小さな穴があいた多孔質フィルターであるため、「コーヒーの旨味成分である豆の油を通すことができる」ので、角のない豆本来の味を楽しむことができます。
紙のコーヒフィルターでは、紙の細かい繊維がコーヒー豆の油分を通すことができませんでした。
それを可能にしたのがこの有田焼のセラフィルターなのです。
コーヒーの油分を落とす最適な穴を作る技術が、日本とアメリカで特許を取得しています。最適なコーヒーの油分を落とすことができるのは、成形の段階で職人が絶妙な力加減で穴を調整しているからです。この過程で失敗すると、コーヒー豆の油分が落ちない失敗作になってしまいます。
紙のコーヒーフィルター不要のエコ商品(ゴミゼロ)
ほとんどの方がコーヒーを淹れる時に紙製のフィルターを使用していると思います。1日一杯飲んだとしても年間で365杯、それ以上飲む人はさらに紙製のコーヒーフィルターを消費することになります。毎回ゴミが出てしまうのは、環境にあまり良くないですよね。
昨今話題のSDGsは、実は日本人にとってはとても馴染みのあるものなんです。
それは、「もったいない」という精神です。日本の伝統工芸品はもともと自然にやさしく長く使えるサステナブルなものが多いんです。
有田焼のセラフィルターもその一つで、紙フィルターは一度きりの使い捨てですが、セラフィルターは紙・布フィルターは必要ありません。
きちんとお手入れをすることで長く使うことができます。また、セラフィルターが持つ遠赤外線効果によってカルキ臭や不純物が取り除かれ、環境だけでなく人の体にも優しいのが更に嬉しいポイントなのです!
世界一のバリスタが使う「味が変わるフィルター」
有田焼セラフィルターの特徴である無数の穴から落ちるコーヒーの旨味成分は、紙のフィルターで入れたコーヒーとは全く別物になります。バリスタの世界大会「World Brewers Cup2016」で優勝した粕谷さんも絶賛するほどその違いは歴然としています。
ポイントは、セラフィルターの特徴である微細な穴です。紙製のコーヒーフィルターよりもわずかに大きい穴からコーヒー豆の旨味成分、コーヒーオイルを抽出することができます。これにより、コーヒー豆本来の旨味を引き出し味に丸みを持たせることができるのです。
またセラフィルターの持つ遠赤外線効果とセラミックスの力で臭みや不純物を取り除き、さらに口当たりを良くしてくれます。
みなさんもぜひ、バリスタの方が淹れたコーヒー並みの美味しいコーヒーをお家で飲んでみませんか?
目詰まり対策!有田焼のコーヒーフィルターのお手入れ方法
紙のコーヒーフィルターとは違って繰り返し使うことができるセラフィルター。
そんなセラフィルターも、日々の使用によって目詰まりを起こしてしまいます。これは、コーヒーかすとコーヒーオイルによるものです。
コーヒーかすは水洗いである程度落とすことができますが、コーヒーオイルは油脂分なので目詰まりの原因となってしまいます。セラフィルターは、定期的にお手入れをすることで目詰まりが取れ、安心して長い間しよういただくことができます。
それでは、セラフィルターの日常のお手入れと一年に一度のお手入れについて、ご紹介します。
どちらも簡単なひと手間で出来るので、是非、気軽に実践してみてくださいね!
目詰まり対策!セラフィルターの定期的なお手入れ方法
日常的にコーヒーを飲まれる方は多いかと思います。
そんな日々のコーヒータイムにセラフィルターを使用した際のお手入れは次のとおりです。
① セラフィルター内の中のコーヒーかすを早めに捨てる。
※コーヒーかすが乾燥すると取りにくくなります。
②セラフィルターを水洗いして、中に残ったコーヒーかすを洗い流す。
※タワシやスポンジを使うと、劣化してしまいます。洗剤も使用しない方がいいでしょう。
③ セラフィルターにお湯を入れて、色が出なくなるまでコーヒーオイルを落とし切る。
④ 自然乾燥でしっかりと乾かしてから保管する。
このお手入れをすることで何度でもセラフィルターを使用することができます。
コーヒーオイルは油脂分なので使うたびにお湯でしっかりきれいに落とし切ってくださいね。
もう少ししっかり綺麗にしたい時は、次の方法も試してみてください。
① 沸騰させたお湯にスプーン3杯ほどの重曹を入れる。
② セラフィルターを10〜15分ほど煮込む。
③ しっかり乾燥させる。
これにより、セラフィルター内に蓄積された不純物やコーヒーかす、カルキ、汚れを落とすことができます。
少し時間はかかってしまうかもしれませんが、日常を少し豊かにするコーヒータイムをり楽しむために、気になった時にお手入れしてみてくださいね。
1年に1度の大切なお手入れ
どんなに定期的にお手入れをしていても、徐々に目詰まりを起こし流量が少なくなってしまうことがあります。そんな時は、セラフィルターをリセットするお手入れをしてみましょう。一年に一度のお手入れとして次のどちらかを実践してみてください。
- ガスコンロに網をしき、セラフィルターを15〜20分ほど焼く。
- オーブンで15〜30分ほど焼く。
濡れた状態で焼成すると、割れてしまう可能性があるので乾燥させた状態で行なってください。焼成後のセラフィルターは温度がとても高いので冷ましてから取り出しましょう。また、早く冷まそうと水につけるなどの急激な温度変化があると割れる恐れがあるので、自然に冷ましましょう。
焼成することで、目には見ない細かな詰まりを焼き切り、目詰まりを解消するリセット方法です。流量が減ってきたなと思ったら、一度試してみてください。
(上記掲載動画後半にメンテナンス方法が説明されています。ご参考ください)
有田焼のコーヒーフィルターの使い方
有田焼のコーヒーフィルター、実はコーヒー以外にも使用することができるんです。実際、海外では水の浄水器として評判になりました。それ以外にも、お茶やワイン、焼酎などの渋みや苦味をまろやかにすると言われています。
それでは実際にどのように使うのか紹介していきます。
陶器でコーヒーを淹れる魅力!実際の使い方
セラフィルターでコーヒーを入れるのは、紙製や布製のフィルターを使う時とほとんど変わりません。
準備するもの
- マグカップ
- セラフィルター
- フィルター受け
直接豆をセラフィルターに入れることができるので、紙フィルターも布フィルターも必要ありません。
豆は細かく挽きすぎると、フィルターの穴から流れてしまうので粗挽きがおすすめです。
コーヒーの淹れ方
① マグカップにセラフィルターをセットする。
② 豆がフィルター内で傾かないように均一に入れる。
③ 全体的に豆をお湯で湿らせ、20秒ほど蒸らす。
④ ゆっくりお湯を注ぐ
普段コーヒーを入れる時と同じですよね!コーヒーを淹れる前に、セラフィルターにお湯を通してマグカップを温めておくと、より一層美味しくお召し上がりいただけます。セラフィルターの流量を確認することができるのも失敗を減らすことにつながります。
片付けの際は、セラフィルターが熱くなっているの火傷に注意してください。
簡単に、美味しいコーヒーを淹れることができるセラフィルターを実際に使ってみませんか?
お水やワイン、お茶の味を変える使い方
コーヒー以外の飲み物をセラフィルターに通すとどうなるのでしょうか?
海外で評判になったのは水を浄水する使い方です。日本の水道水は多少のカルキ臭がするとはいえ、世界で最も安全でそのままおいしく飲むことができると言われています。しかし、海外では水道水をそのまま飲む人はほとんどいません。ミネラルウォーターが主流です。
セラフィルターを通すことで海外でも美味しく水道水を飲むことができるようになります。目に見えない微細な不純物を取り除き、約95%のカルキ臭も無くなり水がまろやかになるからです。その上、セラフィルターを通した水は軟水寄りになるので、とても飲みやすいです。これは、セラフィルターの遠赤外線効果とセラミックスが水の分子を小さくすることで可能になります。
ワインではどうでしょう?そもそもワインをフィルターに通すこと自体、あまりありませんよね。
しかし、デキャンタージュと捉えるとどうでしょうか?デキャンタージュとは、ワインボトルから直接グラスに注ぐのではなく、一度デキャンタと呼ばれるガラス容器にワインを移す作業のことです。
デキャンタージュをすることで次の3点の効果によってワインをより美味しくいただくことができるようになります。
① 味わいをまろやかにする
② ワインの澱(オリ)を取り除く
③ 香りを立たせる
澱とは、ワインの中にあるタンニンなどの結晶のことです。体に害はありませんが、ザラザラした口当たりになってしまうので、美味しく飲むためには取り除く方がいいものです。
セラフィルターにワインを通すことでデキャンタージュと同じような効果が得られます。
セラミックスの穴が不純物を取り除きまろやかな味を実現します。ワインのデキャンタは大きく難しいですが、セラフィルターを使えば簡単にデキャンタージュをして、美味しいワインを飲むことができます。
もちろんお茶でもセラフィルターをお使いいただけます。
急須を用意しなくても、1人分から手軽に淹れることができます。
コーヒー飴と同様、小さい茶葉はセラフィルターを通り抜けてしまうので大きめな茶葉を使用するといいでしょう。茶葉をお湯で湿らせ少し蒸らしてからお湯を注ぐと茶葉の旨味を存分に楽しむことができます。
このように様々な飲料を楽しむことができるセラフィルターで、ぜひ美味しい時間を楽しんでみてください。
日本工芸堂編集部メンバーが使ったセラフィルターとセットの口コミ
では実際に有田焼のセラフィルターを使ってみてどうだったのでしょうか?
日本工芸堂のメンバーの口コミを紹介していきます。
編集部A子の口コミ!おすすめポイントはここ
私の有田焼のセラフィルターおすすめポイントは、やはり様々な飲み物の味をまろやかにしてくれる点です。不純物を取り除きまろやかにしてくれるので、とても飲みやすく体にも良さそうだと感じました。
毎回のしっかりとしたお手入れで、湯煎しフィルターから出てくる水が透明であれば別の飲み物で使用できる点もとてもありがたいです。使用上の注意がきには違う種類の飲料での使用は推奨されていませんが、メーカーの方のお話によるとお手入れ次第で使えるそうです。
紙フィルターを切らして、コーヒーが飲めないという残念な思いをすることもなくなり、サステナブルであることも、時代の流れと合っていていいなと思いました。
編集部B子の口コミ!セラフィルターのセットがおすすめ
有田焼 コーヒーフィルター|39Arita|セラフィルター3点セット|THREERIVERS
¥4,950[税込]
https://japanesecrafts.com/products/ay-tr-1
初めて有田焼のセラフィルターを使う人におすすめのスターター3点セットには、セラフィルター、フィルターの受け皿、ホルダーが入っています。
マグカップにハート型のホルダーをセットして、コーヒーを淹れる時間はとても楽しい気持ちになることができます。さらにフィルターを使った後すぐの置き場にも困らない受け皿がセットになっているので、すぐに使い始めることができてありがたいです。
有田焼 コーヒーフィルター|39Arita|プレミアム木箱入りセラフィルターセット|THREERIVERS
¥8,250[税込]
https://japanesecrafts.com/products/ay-tr-2
2つ目のおすすめは、ちょっとしたプレゼントに最適な木箱入りのセラフィルターです。おしゃれな木箱をそのままコーヒードリッパー台として使うことができ、マグカップに縁が直接つかないため、衛生的です。
コーヒー好きの方へのプレゼントとして喜ばれること間違いなしです!
いかがでしたか?今回の記事で数あるコーヒーフィルターやセラフィルターの中でも特に有田焼セラフィルターの素晴らしさをお伝えしてきました。
みなさんのいつものコーヒータイムちょっと贅沢にするコーヒフィルターで、ぜひ日常を彩ってみてくださいね!
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