大藤漆器店

【輪島塗】

輪島塗の価値は、目に見えない内部構造にあるといわれています。そのため、見た目だけでは良し悪しを判断するのが難しい側面があります。輪島塗漆器製造販売の大藤漆器店では、輪島塗のソムリエとして、器の外見・内面を丁寧に説明し、お客様と向き合う姿勢を持ち続けています。

「輪島塗は、手に取った瞬間に違いが分かるものではありません。しかし、長く使い続けることで、その価値が実感できるのです」と語るのは、大藤漆器店の社長・大藤孝一さん。大藤さんは、代々続く塗師の家に生まれ、幼少期から漆器に囲まれて育ちました。父が作った漆器を母が市場で販売する姿を見て育ち、その姿勢を受け継ぎながら、輪島塗の魅力を伝え続けています。

「お客様にとって本当に価値のある器を届けたい。そのためには、ただ売るのではなく、輪島塗の本質を理解し、適切なものを提案することが大切です」輪島塗は使い込むほどに美しさが増し、愛着が湧く工芸品です。その魅力を最大限に引き出すため、大藤漆器店は、輪島塗の魅力を伝え続け、使い手とともにその文化を守り続けていきます。

＜輪島塗の納期見込み＞ 令和6年能登半島地震により被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。輪島塗の産地は多大な被害状況です。商品を制作し供給するまでにはかなりの時間を要することが予想されます。日本工芸堂では、現在予約カートを上げてご購入可能な状態ですが、お届けするまでに最大2年程度かかる可能性がございます。また資源調達の都合で生産ができなくなる品もあるかもしれず、現時点では明示できない状況です。そのような状況をご理解のうえご予約・ご購入くだされば幸いです。少しでも輪島塗復興のお力添えになればと思います。（2024年1月現在）

 

Buyer's Voice  代表・松澤斉之より

2023年12月、取引先の紹介で訪れた大藤漆器店。伝統技法を守りつつ、新しいデザインに挑戦する職人たちの姿勢に感銘を受けました。特に、現代のライフスタイルに合った輪島塗の漆器に驚かされました。

ゆっくりと品々の背景説明を伺ううちに、だんだんと”お国自慢”へと話が移り、「能登のキリコ祭り」にも話が至り、祭りに関連した太鼓もたたかせていただきました。帰り際には、”少しでも能登を好きになったほしい”と地元酒蔵の日本酒（四合瓶2本）を持たされ、能登の方の温かさと地元への愛情を改めて実感しました。

輪島塗は、地域の資源に紐づいたものづくりにこだわり、地域を心から愛する人々がつくり出している品々であることを、強く感じた瞬間でもありました。輪島塗は、職人の想いや地域の文化が詰まった特別な存在です。（この出張時に購入させていただいた朱と黒・金のお盆、φ30ｃｍほどのものでとても美しくオフィス玄関口に飾ってあります！）