「ヴィンテージ工芸品のある風景」写真募集中!
友人の家に、お茶に呼ばれたことがあります。
そのとき、出されたのは錫のポットでした。少し輝きがくすみ、傷もあるティーポットを、友人は大切に扱っていました。
「昨年亡くなった母が結婚するときに、祖母にお祝いにもらったポットなんですよ。祖母が気に入って手に入れて大切に使っていたものらしいんですが、『いいものを持ってお嫁に行きなさい』ともたせてくれたんですって。この傷は私が小さいとき、触っていてつけてしまったんです。それも思い出だからと、母はいつも笑って使ってました。私にとっては、母や祖母の思いが詰まっている、たった一つの宝物なんです。」
そう教えてくれた友人の横には、友人と同じように、愛おしげにポットを見つめる彼女の娘が座っていました。
こうして、モノは宝物になり、受け継がれていきます。その瞬間をみせもらったように感じました。職人が手をかけ、心をこめて作り上げた工芸品は、それだけで私たちを魅了します。それ以上に、使い込まれた工芸品は、愛されたがゆえの物語が刻み込まれ、世界でたった一つの宝物になって、世代を超えた魅力を持つようになります。
だからこそ、工芸品は、受け継がれていくのかもしれません。
安価にものが手に入り、少し傷がついたら使い捨てられていく時代だからこそ、長く使われる、工芸品の価値を「日本工芸堂」は伝えていきます。
「ヴィンテージ工芸品のある風景」大募集!
あなたが愛し、受け継いできたヴィンテージ工芸品の写真を、商品に込められた思いや物語と一緒にお送りください。
「ヴィンテージ工芸品」の定義
・25年以上経過していること(100年未満)
・芸術品ではなく、使われている生活の道具であること
送っていただきたい写真
- いつもどおり使っているシーンを撮影してください
- 撮影するからときれいにみがいたり、傷を補修したりせず、使い込まれた雰囲気を表現してください
送っていただきたい情報
- 工芸品の名前、ブランド名
- 使っている方と工芸品との関係性を教えてください
例)結婚するときに祖母にもらったもの - その工芸品にまつわるエピソードを教えてください
送り先
info@japanesecrafts.com 担当:イトウ
皆様から送られてきた写真
九州の某メーカー社長別荘にて接客で使用している、20数年前に購入した洋白のティーポット(早川器物) |
50代の某メーカー社長がお母様より譲り受けた鳴海製陶のカップ&ソーサー(赤ナルミ) 50年ほど前のもので、当時の輸出用と思われます。 |
別府の作家より約30年前に購入した竹の盛篭。 (作家不詳)少し飴色に変わって使用感が出てアジがあります。 |
30年ほど前に製作したものと思われる竹細工のバスケット(作家不詳) |
山口龍雲作(大分の作家)より20数年前に購入した花籠(オブジェ) 机の上に飾ってあると安らぎをもたらします。 |
20年以上前に有田製窯から購入したランプシェード(有田製窯) 見た目も変化せず、リビングに馴染んで使われています。 |
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