伝統工芸品をインテリアに。お部屋を彩るこだわりの手仕事
近年、洋室にも映えるデザインの伝統工芸品が多くなり、家具やインテリアとして注目されつつあります。この記事では、工芸品がインテリアとして人気の理由や、インテリアにおすすめの工芸品を紹介します。暮らしを彩るアイテムとして、伝統工芸品を取り入れてみてはいかがでしょうか。
インテリアに工芸品が人気の理由
手仕事の温かみと希少性
産地の特性を活かし、職人が丁寧に仕上げた伝統工芸品。近年、伝統と現代性が融合した建築が注目され、工芸品はインテリアや家具としても人気があります。
多くの人々が工芸品に魅了される理由は、手仕事ならではの温かみと、世界でひとつだけの希少性です。機械生産された無機質なインテリアとは違い、工芸品は職人が手作業で仕上げているので、一つひとつ微妙に表情が異なります。また、使い込むほどに味わい深くなるので、世界にひとつだけのオリジナルへと変化します。
現代の暮らしに合うモダンなデザイン
洋風な近代建築が多くなったことで、昔ながらの日本建築で使われていたような工芸品は減少傾向にありました。しかし、最近では現代の暮らしにも合うモダンデザインの工芸品も作られるようになり、生活に取り入れる人も多くなってきました。その証拠として、日本を代表する建築家・隈研吾が、職人やデザイナーとコラボレーションした商品を開発するなど、伝統を活かしたものづくりにも取り組んでいます。
インテリアにおすすめの伝統工芸品
それでは、インテリアにおすすめの伝統工芸品を5つ紹介します。暮らしを彩るモダンな工芸品を選ぶ際は、ぜひ参考にしてみてください。
廣田硝子のキャンドルホルダー
あたたかなキャンドルの光が揺らめく、廣田硝子のキャンドホルダー。廣田硝子は明治32年から続く、東京で最も古い硝子メーカーです。駄菓子を入れる容器や金魚鉢、キリンビールやカルピスの宣伝用グラスを生産するなど、古くから日本の硝子産業を第一線でリードしてきました。今でもさまざまな風合いのガラス製品の開発に挑戦し、さまざまな専門家とコラボレーションすることで、全く新しい製品を生み出しています。
そんな廣田硝子の「義山 膠硝子」は、懐かしさを感じる温かい灯りが特徴のキャンドルホルダー。膠硝子とは、ガラスの表面に膠の溶液を塗って作る加工法のことで、膠が乾燥して収縮する際に立体的な模様を作り、すりガラスのように表面を曇らせます。膠硝子の向こうに柔らかくにじむキャンドルの灯りは、人々の心を温めてくれます。

キャンドルホルダー・スタンド | 義山百景 大正浪漫硝子 | 膠硝子 | 廣田硝子 ¥16,500[税込]
山下工芸のランプシェード
竹の間から漏れる光を楽しむ山下工芸のランプシェード。山下工芸は、竹細工の産地、大分県別府市で、さまざまな竹細工製品を手がけるメーカーです。竹の特性と、竹細工職人たちの技術を知り尽くしているからこそできる、新たな商品造りにもチャレンジしています。
花六ツ目ランプシェードは、花六ツ目編みを愛し、ひたすらに花六ツ目編みで竹細工を生み続けている熟練の職人が編み上げたもの。竹ひごにもこだわりがあり、職人が自ら竹を厳選し、一本一本ひごにつくったものを使用しています。編まれた竹の隙間から柔らかく漏れる灯りは、一瞬で慌ただし時間を忘れさせてくれます。ゆっくりと流れる時間を楽しみたいとき、ぜひ使っていただきたい逸品です。

ランプシェード | 別府竹細工 竹編ランプシェード | 花六ツ目(大)| 山下工芸 ¥12,731[税込]
泪橋大嶋屋提灯のOTO CHOCHIN
技と美で音楽を楽しむ、泪橋大嶋屋提灯の「OTO CHOCHIN」。泪橋大嶋屋提灯店は、大正2年に創業。提灯に文字や家紋等を手で直接描き入れた、江戸時代より続く東京都の伝統工芸品「江戸手描提灯」を生産しています。
泪橋大嶋屋提灯の「OTO CHOCHIN」は、提灯の中にスマートフォンを入れることで、スマホの灯りと音楽を同時に楽しめる「音を灯す提灯」です。江戸手描提灯の職人が一つひとつ丹精込めて仕上げた提灯の中から流れる音楽は、耳と目の両方で楽しめます。

OTO CHOCHIN ( GARA:市松 ) ¥18,700[税込]
柿沼人形の招き猫
色も素材も新しい木目込み人形の招き猫。江戸木目込み人形の招き猫は、東京手仕事の1つとして生まれました。そのなかでも柿沼人形は1950年の創業以来、雛人形や五月人形など、木目込み人形を作り続けています。
柿沼人形の招き猫は、手触りのよいちりめんを身に纏い、鮮やかな色や市松模様などが大胆にあしらわれています。高さ10cmほどのコンパクトサイズは、リビングや寝室などの狭いスペースにもぴったりです。

招き猫 | 江戸木目込み 招き猫 風水(中) | 白色 | 柿沼人形 ¥5,500[税込]
鈴甲子雄山の鎧飾り
リビングで優しく見守ってくれる、コンパクトな五月人形の鎧飾り。鈴甲子は、明治時代から続く人形工房で、弓や太刀などを作る武器職人から始まり、徐々に甲冑を手掛けるようになりました。今ではその完成度の高さから甲冑ファン、歴史ファンの間でも人気があります。
そんな鈴甲子の鎧飾り『タンゴ侍 藤丸』は、コンパクトサイズながら細部にまでこだわった本格的な作りが特徴。どこでも置けるコンパクトサイズなので、マンションなど限られたスペースにも収まります。五月の節句の時期だけでなく、一年を通して家族を守るアイテムとして飾っておくのもおすすめです。

鎧飾り | タンゴ侍 藤丸 | 鈴甲子 雄山 ¥94,000[税込]
伝統工芸品でお部屋に彩りを
洋風の現代建築が普及するとともに、伝統工芸品もモダンデザインのものが多くなりました。今では値段も安く、お部屋に彩りを与えるアクセントとしてもおすすめです。手作りで温かみのある、個性豊かな伝統工芸のインテリアを、暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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