記事: 工芸体験の新しい接点とは何か──日本工芸堂の取り組みと考え方

工芸体験の新しい接点とは何か──日本工芸堂の取り組みと考え方
工芸を未来につなげていくために、何が必要なのか。
私たちは、単に商品を販売するだけでは、工芸の価値は十分に伝わらないと感じてきました。だからこそ「工芸体験の新しい接点をつくる」という取り組みを続けています。
「新しい接点」とは工芸についての3つのアクション
- 理解する
- 使う
- 伝える
と、考えています。
それぞれのアプローチの仕⽅で「⼯芸への関⼼」へと昇華させることを目指します。
今挙げたアクションの⼀つ⼀つはシンプルですが、これらが自然発生的に繋ぎ合わせられるようなプロセスを創り出すことで、無関心から興味、興味から関心、関心からファンへと有機的な進化を後押しできると考えています。

我々は現時点で以下のような取り組みを行っています。
”理解する”:実際に職人さんからお話を伺う場を設け、対象の工芸品の歴史や制作の裏側、使い方等をお伝えすること。私たち自身も共に学んでいます。
”使う”:日常生活で使える工芸品を集め、主にECサイトを通して販売しております。当然ながら自身の生活のなかで工芸品を使いながら利便性や豊かさを伝えられるよう発信しています。
伝える:職人さんとのコラボトークをSNSで発信していたり、工芸品制作の体験会を開催しています。 ご関心ある方が直接、体験する機会を提供しています。他方、スキルあるプロ人材と工芸品の素晴らしさを伝えながら発信手法を継続して磨いていきます。
関心を持っていただける方、協力していただける方を増やすために、型にとらわれず挑戦し続けること。それが”工芸体験の新しい接点をつくる”というビジョンです。
これらの3つのアクションは、それぞれ独立したものではなく、相互に関係しながら工芸への関心を深めていくプロセスをつくっています。
以下では、それぞれの取り組みをご紹介します。

理解する取り組み
工芸の背景にある歴史や技術、作り手の考えを知ることは、価値を深く理解する第一歩です。職人との対話やコラボトークを通じて、工芸の本質に触れる機会をつくっています。
工芸体験:会津若松市での工芸体験イベント
会津の工芸と文化を楽しむ!限定人数での工芸体験イベント開催。会津塗実演見学、東山芸妓の体験、会津塗のマイグラスでの食事とお酒。6月9,10日開催いたしました!詳細はこちら
工芸体験:monovaでの特別展示販売会、実施
日本のモノづくりを応援するmonovaと、日本の工芸品を厳選して国内外へ届けるWEBショップ日本工芸堂がコラボする、初めての特別展示販売会を実施。
<開催概要>
日時 : 2024年5月30日(金)~6月25日(火)
会場 : monova (東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー)
>詳細はこちら
工芸体験:体験型ストアb8ta shinjuku出展
"想いをつなぐ"をテーマに歴史を刻み進化を続けるホンモノの工芸品を体験できる展示を実施しました。
新宿マルイを訪れる方に、当ブランドの世界観を体験していただくとともに、大切な方への贈り物を選ぶことを想像しながら、これらの展示品を手に取っていただき、不易流行の逸品である工芸品の魅力を再発見していただく機会となりました。
期間中は各地の職人さんとのトークライブ配信・ライブコマースを実施。お客様に工芸品をより身近に感じてもらうため、オンライン×オフラインでの接点づくりを目指しました。
展示の様子は以下の動画にてご覧ください。
使う取り組み
工芸品は、実際に使うことでその良さが実感されます。日常の中で手に取り、使い続けることで、機能性や心地よさを体験できる場を広げています。
工芸体験:工芸バー
開催のコンセプトは、①切子、銀器、錫器、漆器など各地の酒器を使ってお酒と会話を楽しみます。②紹介制。テーママッチする方のみの参加③伝統文化や工芸の世界への発信に貢献に関心のある方々の参加。
これまでの実施テーマ:工芸x商品開発、工芸xマーケティング、工芸x動画、工芸x地域活性、工芸x和食、工芸xお酒、工芸x越境EC、工芸x新規事業、工芸x Amazon、工芸xドラッカーなど。

>関連記事:工芸体験が人をつなぐ理由|江戸切子の会から見えた価値
工芸体験:体験会、工芸エクスペリエンス
商品としての工芸品(モノ)だけでなく、工芸品や工芸についての製作工程や素材への理解を深めるための体験や学びの場を提供しています。
江戸切子職人の山田さんをお迎えしてのワークショップ風景

「四季の美」と共催「漆芸作家、伊藤ミナ子さんによる弟子入り体験」の様子
伝える取り組み
工芸の魅力を広げていくためには、体験や知識を他者へと届けることが欠かせません。発信や展示を通じて、工芸と人との新しい接点を広げています。
工芸体験:東京・神谷町トラストタワー2Fに工芸品展示
当社は日本のものづくりの発信・育成の知見を持つ企業として「CoCo JAPAN」*パートナー企業に認定いただきました。工芸品の展示・販売及び良品の発掘発信の支援をご一緒してまいります。
※「CoCo JAPAN」は森トラスト株式会社が運営し日本各地の良品を発掘し国内外に魅力を発信する産業支援プロジェクト。
工芸体験:ライブ配信、日本工芸コラボトーク
定期的にSNSでのライブ配信(地域の工房などを繋いで配信)しています。趣旨は工芸品の製作する工房や職人さん、プロデュースや流通・経営に関わる方々に取り組みを伺うというもの。普段、他では聞けない裏側?!の取り組みについても根掘り葉掘り疑問点をぶつけていきます。動画と文章で発信しています。
工芸体験:インターン向けゼミ開催
”伝統工芸の素晴らしさを発信したい同志を募集”とし、全国7名の大学生に参加いただいています。「伝統工芸に関する知識」のほかEC運営の基礎 、新規事業開発の基本、WEBデザイン、画像加工のような具体的な実践スキルが身に付くための学びの場を業務時間とは別に設定してます。
これはビジョンに共鳴して参画いただいた方が、よりスキルをつけ、ご自身の意思と方法で工芸発信をしていただくことを願っての場の設定です。
工芸体験:日本工芸堂アンバサダー
日本の伝統工芸品の魅力を発信していただくアンバサダーを募集し、たくさんのご応募をいただきました。これまで使ったことがなかったような工芸品を生活の中に取り入れ、伝統工芸についての理解が深めていただき、ともに発信していただくのが目的。
さらに、伝統工芸に関心のある方同士の繋がりをつくり、知見を高め合う場つくりもしていこうとしています。
工芸体験:チャリティーオークション
インターネットフリマ・オークションサービス「モバオク」にて「『工芸職人が、 かっこいいアートを作ってみた。』日本工芸堂meetsモバオクチャリティーオークション」を12/8-17に開催。
鈴甲子雄山による五月人形や鎧兜をテーマにした歴史的アート作品が出品され、オークション期間中に東京神谷町の「CoCo JAPAN」で展示を行いました。売上金は「1% for 日本の工芸育成」プロジェクトを通して、伝統工芸の育成や産地活性化に活用されます。
>プレスリリースはこちら
工芸体験:中国杭州の展示会に出品・講演
第17回杭州文化創意産業博覧会に出展し、その中で行われた「杭州国際手工芸創新発展討論(International handicraft innovation development forum)」に代表の松澤が登壇しました。日本の工芸品として、金沢箔、山中塗、京焼を展示・販売し、海外の方に向けて日本の工芸品の魅力を発信しました。

関連記事:【伝統工芸の旅】宋から続く工芸の縁──杭州との対話と、日本工芸の現在地
当該サイト、日本工芸堂の想いをまとめています。









