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八井浄漆器本店

輪島塗

創業180年、受け継がれる塗師屋の仕事

八井漆器店は、1845年(弘化2年)創業。五代にわたり、輪島塗の製造・販売を続けてきた老舗の塗師屋です。輪島の朝市通りで長く店を構え、現在は金沢市に拠点を移し、受け継いできた技と品々を次の時代へとつないでいます。

輪島塗は、木地づくりから下地、塗り、研ぎ、蒔絵や沈金による加飾まで、数多くの工程を職人の手で積み重ねて完成します。下地には、珪藻土を焼成して粉末にした「地の粉」を漆に混ぜて用いることで、日々の使用に耐える堅牢さを生み出します。木製ならではの軽やかさと美しさを備え、修理を重ねながら長く使い続けられることも、輪島塗ならではの魅力です。

八井漆器店では、椀や盆、箸、酒器、茶道具をはじめ、蒔絵を施したかんざしやバレッタ、イヤリングなど、幅広い品を手がけています。なかでも、色漆と金蒔絵を施したバレッタとイヤリングは、佳子内親王殿下が2024年10月に石川県を訪問された際に身につけられた品として知られています。

手に取ると感じる軽やかさ、なめらかな手触り、宝石のように奥行きのある漆の輝き。伝統的な器から現代の装身具まで、長い年月のなかで磨かれてきた輪島塗の魅力を、今の暮らしへ届ける漆器店です。

 

Buyer's Voice  代表・松澤より

石川県とのご縁から、金沢に店を構える八井漆器店を訪ねました。卸販売はこれまで経験がなく、当初は慎重にこちらの話に耳を傾けてくださいました。輪島塗をどのように伝え、どのようなお客様に届けたいのか。時間をかけて言葉を重ねるなかで、少しずつ信頼を寄せていただき、今回のお取り扱いが実現しました。

八井漆器店は、2024年1月の能登半島地震により、輪島朝市通りにあった店舗が全壊。代表は倒壊した建物に閉じ込められ、奥様の助けもあって約2時間後に救出されました。店頭の品々は失われた一方、土蔵に納められていた約3,000点は、ほとんど傷のない状態で残ったといいます。

こうした歩みに心を動かされたことは事実です。ただ、お取り扱いの決め手となったのは、作品そのものでした。土蔵で守られてきた品々を手に取ると、漆の塗りや木地の確かさから、輪島塗の仕事の本質が伝わってきます。

代表の八井さんは、大学教授としてニューヨークでも教壇に立った経歴を持ち、今も自らの言葉で輪島塗を伝え続けています。このご縁を大切に、一点一点を丁寧にお届けしてまいります。

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