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カート

カートが空です

般若鋳造所

高岡銅器

明治3年(1870年)、富山県高岡市に創業した老舗鋳物工房です。加賀前田家の時代に始まる高岡鋳物の流れを汲む工房として、150年以上にわたり銅と鉄に向き合い、茶道具や鉄瓶、銅器・鉄器などの美術鋳物を中心に、制作から修理まで一貫して手がけてきました。

工房には伝統工芸士をはじめとする職人が在籍し、火の温度、金属の表情、冷めゆく一瞬までを読み取りながら、長年培われてきた鋳造技術と素材への深い理解を、現在のものづくりへとつないでいます。双型・蝋型・ガス型という三つの鋳造技法を自在に使い分け、銅器と鉄器の双方を手がける点も、般若鋳造所ならではの特徴です。

また、長く使われた茶釜の錆や、水漏れした鉄瓶の補修など、「直して使い継ぐ」文化を支えてきたことも、この工房の大切な仕事のひとつです。傷ついた道具が再び息を吹き返す現場には、つくり手としての矜持が静かに宿ります。

近年では、国内外の展覧会での発表や受賞に加え、スミソニアン博物館への作品収蔵などを通じて、その技法と表現が国際的にも評価されています。さらに、伝統的な原型づくりに3Dプリンターを取り入れるなど、新たな技術への挑戦も始まっています。

守り続けてきた技と、時代に応じて変化する柔軟さ。その両方を受けとめながら、般若鋳造所は高岡が育んできた鋳物文化を、現代、そして次の百年へと静かに紡いでいます。

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