なぜ友達へのギフトは、いちばん悩ましいのか

敬老の日に贈る上質な工芸品ギフト:70代の親世代に喜ばれる理由と選び方

友達へのギフトには、明確なルールがありません。
誕生日、引っ越し祝い、お礼など理由はさまざまですが、共通するのは
「重すぎないこと」と「気持ちが伝わること」の両立です。

高価すぎると気を遣わせてしまい、無難すぎると、印象に残らない。そのあいだにある“ほどよさ”を見つけることが、友達ギフトの難しさであり、同時に楽しさでもあります。


現場で見えてきた、友達ギフトのリアル

こうした迷いは、机上の話ではありません。実際に贈り物を選ぶ現場では、同じ悩みが何度も繰り返されています。

日本工芸堂では日々、多くの工芸ギフトのご注文をお預かりしていますが、名入れやギフト梱包、桐箱への文字入れなど、ひと手間を添えたご依頼は決して少なくありません。

その際に拝見する名入れの文字や依頼文面からは、贈り物が「形式」ではなく、関係性そのものを託されたものであることが伝わってきます。

特に友達へのギフトでは、「気を遣わせたくない」「でも、ちゃんと選びたい」という理由から、品選びそのものをご相談いただくケースが多く見られます。

私たちが現場で見てきたのは、友達への贈り物ほど、価格や流行ではなく、“使われ方”を基準に選ばれているという事実です。

では、なぜ工芸品はギフトとして喜ばれているのでしょうか。これはあくまで私たちの実感ですが、工芸品が選ばれている理由は、決して「特別だから」ではなく、きちんと使えるものであり、産地や背景が明確で、時間をかけて続いてきた歴史があるからではないかと感じています。

それは、流行や消費ではなく、人や土地との関係性を大切にしたいと考える人が、自然と手に取る品でもあります。

工芸品は、そうした価値観や距離感を、言葉にせずとも共有できる存在なのかもしれません。


「センスいいね」と言われる贈り物の条件


「センスいいね」と言われる贈り物は、必ずしも高価なものではありません。 また、流行を追ったものとも限りません。共通しているのは、次のような点です。

  • 自分ではなかなか買わないけれど、もらうと嬉しい
  • 説明しすぎなくても、良さが伝わる
  • 暮らしの中で自然に使われる

これらの条件を、工芸品は静かに満たしています。

工芸という言葉に、特別なもの、飾るもの、という印象を持つ方もいるかもしれません。けれど本来の工芸は、暮らしの中で使われるためにつくられてきた道具です。棚にしまわれるのではなく、日常の食卓に並び、手に取られ、暮らしの時間の中でほんの少し気分を整えてくれる。「飾らなくていい美しさ」があるからこそ、工芸は友達へのギフトとして、無理なく成立します。

とりわけ、酒器、うつわ、日用品といった“使う工芸”は、一緒に過ごした時間やこれからの暮らしの風景がふと浮かぶものです。贈った瞬間よりも、使われる時間の中で価値が育っていきます。友達だからこそ、気負わず使ってもらえるものを選ぶ。それが結果として、「いいものを選んだね」という言葉につながっていきます。


迷ったらこのあたり|友達ギフトとして選ばれている工芸品

友達へのギフトで迷ったときは、用途が限定されすぎない工芸を選ぶと、失敗が少なくなります。

たとえば、

  • 酒器:晩酌用にも、来客時にも使える
  • 小ぶりなうつわ:取り皿、デザート皿など使い道が広い
  • 日用品:香りものや文具など、日々手に取るもの

いずれも共通しているのは、もらった側が、使い方を自由に決められることです。

工芸品の中でも、こうした“使い道に余白のあるもの”は、友達ギフトとして選ばれ続けています。

>関連品詳細:贈る、工芸。|友達に贈りたい工芸ギフト


実は避けたい、友達ギフトのタブー

友達へのギフトでは、善意が裏目に出てしまうこともあります。特に気をつけたいのは、次のようなポイントです。

  • 好みが強く出すぎるデザイン
  • 置き場所や使い方を選ぶもの
  • 意味を説明しないと伝わらない縁起物

工芸品は背景や意味が深いからこそ、「説明しなくても成立するか」を一度立ち止まって考えることが大切です。

贈る側の想いよりも、受け取った側の暮らしに無理なく溶け込むかどうか。そこを基準にすると、失敗はぐっと減ります。


贈る前に確認しておきたい、3つの留意点

最後に、友達への工芸ギフトを選ぶ際に、日本工芸堂が特に大切にしている視点をお伝えします。

①価格よりも「気軽に使えるか」
高価であることよりも、日常で使われることを優先します。

②割れ・重さ・扱いやすさ
持ち帰りや保管の負担にならないかを想像します。

③説明しすぎなくていいか
背景は、聞かれたら話せるくらいが、ちょうどいい距離感です。

この3点を意識するだけで、友達ギフトとしての安心感は大きく高まります。


まとめ|正解よりも、余白のあるギフトを

友達へのギフトに、絶対的な正解はありません。だからこそ、日本工芸堂は「余白のある贈り物」を大切にしています。

意味を押し付けず、使い方を限定せず、受け取った人の暮らしに委ねる。工芸には、その余白を受け止める力があります。

「センスいいね」という一言の裏に、ちゃんと選んだ理由が、あとから静かに伝わる。そんな贈り物として、工芸という選択を、友達へのギフトに加えてみてください。

>関連品詳細:贈る、工芸。|友達に贈りたい工芸ギフト