金照堂
金照堂は有田焼の魅力を広く伝えるために、1961年に創業しました。現社長の父は、夫婦で有田町赤絵町に小さな問屋を開き、真面目かつコツコツとした性格で金照堂の基盤を築き上げました。その後、1975年には有田焼卸団地の創業にも参加しました。
「麟 -Lin-」は2016年の有田焼創業400年事業を契機に誕生し、現在は金照堂の主力商品ブランドとなっています。
当時、「世界に通用する有田焼」を目指していた現代表は、テレビで見た「カラフルな南部鉄器がパリで人気」というニュースに感銘を受け、有田焼に同じ発想を導入しました。
「麟 -Lin-」は匠の技による上品な佇まいと、金属のような質感と見る角度で変化する艶やかな色彩を特徴としています。この先進的な有田焼ブランドは、麗しさへの憧れを追求し、煌めく日常へと誘います。革新的な有田焼ブランドとして高く評価されています。
金照堂は有田の伝統技術を生かし、新しい生活シーンに調和するブランドを創り出し続けています。
Buyer's Voice 代表・松澤斉之より
都内の展示会で初めて金照堂の方とお会いし、「麟-Lin-」シリーズの色開発にかける熱意を伺いました。その真摯な姿勢が強く心に残り、後日、有田町のアリタセラを訪れて商談の機会をいただきました。
印象的だったのは、江戸切子が海外で高く評価され、南部鉄器がカラフルな展開で世界に受け入れられている流れを背景に、「有田焼でも新しい挑戦を」と意欲的に取り組まれている点です。伝統を大切にしながらも革新的な表現を追い求める姿勢は、まさに“温故知新”を体現していると感じました。
いまでは食器の枠を超え、建材分野にも挑戦されているとのこと。その果敢な姿勢に驚かされつつも、金照堂の本質は一貫して「伝統と革新の架け橋」であることを実感します。
有田焼の新しい可能性を切り拓き続ける金照堂のものづくりを、ぜひ多くの方に知っていただきたいと強く思いました。