
新しい工芸体験を。【工芸バー@CoCo JAPAN】25.3.13開催レポート
2025年3月13日、東京・虎ノ門にて、当社創業8周年を記念した特別イベント「工芸バー」が、田谷漆器店、CoCo JAPANとの共催で開催されました。本イベントでは、日本の伝統工芸と酒器の魅力を再発見する機会を提供し、能登の輪島塗の酒器や日本各地の酒器を取り入れ、能登のお酒と料理を楽しむひとときをお届けしました。また、参加者同士の交流を深めながら、伝統工芸の美しさや価値を実感していただきました。詳細な様子と参加者の声は、こちらのページでご紹介いたします。
本イベントでは、伝統工芸の魅力を深く伝え、実際に体験していただくために、職人や専門家、地域の企業とのコラボレーションを行いました。このコラボレーションは、各企業が持つ専門知識と技術を活かし、伝統工芸の価値を再発見し、参加者に新たな視点と感動を提供することを目的としています。
-
田谷漆器店(輪島塗)
輪島塗の伝統技術を受け継ぎ、現代のライフスタイルに合わせた商品を展開。田谷昂大さんが「輪島塗の魅力」について講話を行い、能登半島の伝統技術を守る重要性を伝えました。このコラボレーションを通じて、輪島塗の技術とその持つ深い歴史をより多くの方に体験していただくことを目指しました。 -
CRAFEAT(輪島塗×食体験)
金沢市の和食レストラン。伝統工芸と食を融合させた特別な体験を提供。食と工芸を組み合わせることで、より深く日本の文化を体感していただきました。このコラボレーションは、地域の特色を活かしながら、工芸と食が一体となった新しい体験を生み出しました。料理人、奥村さんにも金沢から来場いただきご準備いただきました! -
CoCo JAPAN(日本全国の逸品紹介)
全国の工芸品を厳選し、その魅力を発信。特に海外向けにも日本の伝統工芸品の魅力を伝える活動を行っています。CoCo JAPANとのコラボレーションにより、地域ごとの特色ある工芸品を紹介し、全国の工芸品の魅力を広く伝えることができました。(森トラスト・ホテルズ&リゾーツ株式会社運営)
【当日の様子】
田谷漆器店・田谷昂大さんの講話と酒器体験
輪島塗の伝統技術とその魅力について、田谷さんが熱心に語り、参加者は実際に輪島塗の美しい酒器を手に取って、伝統工芸の精緻な技術と輝きを感じました。初めて触れる方々もその魅力にすっかり引き込まれました!
Photo by 安里研太
能登の地酒と和食の絶品コラボ、CRAFEATの料理人、奥村さんも来場!
能登の地酒と、金沢市の人気現代和食レストラン「CRAFEAT」の奥村さんが手がけた美味しい和食で、参加者は味覚でも大満足!伝統工芸と食が見事に融合した特別な体験が広がりました。
参加者同士の交流と笑顔の絶えないひととき
和やかな雰囲気の中、参加者同士は日本酒を楽しみながら、工芸品の魅力について盛り上がり。輪島塗をはじめ、全国各地の酒器を手に取り、地域ごとの工芸技術やデザインの違いを楽しみつつ、あっという間に時間が過ぎていきました!Photo by 安里研太

【料理、お酒、お椀などのご紹介】
お料理:
CRAFEAT奥村さんにご用意いただきました各種北陸、石川の素材での野料理。金沢おでん (七尾スギヨ練物 赤巻 車麩)/金時草のポテサラ/塩麹サラダチキン/ホタルイカ沖漬け/能登フグたたき/酒粕ディップ最中/フグの子糠漬け/たらの南蛮漬け
お酒:
能登の酒蔵から3種類。池月は特に好きな日本酒です!
輪島塗のお椀・酒器:
以下のような輪島塗の品々を田谷漆器店さんにご持参いただき、能登のお酒堪能させてもらいました。(ぐい呑み | 魚泳ぐ | フグ、ぐい呑み | 魚泳ぐ | 鯉、輪島塗 お椀 | てのひら | 溜など)
【参加者の感想】
- 食事も美味しかったし、会のコンセプトも最高でした!
- そもそも輪島塗の酒器や器を使うのははじめてなので貴重な体験でした。触れた時の感触がとても良くて日常にも取り入れたい
- こんなに立派な蒔絵の盃で飲む体験ははじめてで、まるでお殿様になった気分!
- 石川の輪島塗の美しい器でいただく、奥村さんの素晴らしいお料理を実際に体験し、改めて職人の皆さまのこだわりや、信念を強く感じました。日本工芸は、より多くの方に知っていただき、もっと身近な存在になるべきだと、改めて実感しました。
- 子供達にも同じ体験をしてもらいたいので、金沢のお店まで行ってみたい
- お料理の彩りが美しく、日本酒と合わせて本当に美味しかったです。輪島漆器でいただく機会も貴重で、堪能しました。
- 普段ですと興味があっても、直接触れたり実際に使うことも機会がなかなかない輪島塗のお箸や器、素敵なグラス。そして、石川や能登の食材を使ったお料理や調味料、酒造りに携わっていた方からの日本酒と美しい装飾の酒器など、まるでその地を訪れているかのようなコーディネートで、とても貴重なひとときでした。それぞれが伝統の匠の技で造られており、それらに触れて、日本に生まれたことをありがたく想うことができましたし、日本の工芸品や食文化は繋いでいくべきものだと改めて感じました。
企画・運営、日本工芸・田谷漆器店さんスタッフ一同で、会終了後に撮影。お疲れ様でした!
【共催に至った経緯】
東京で不定期開催していた「工芸バー」は、日本工芸堂が主催し、参加者同士が酒器を比べながら日本酒や食事を楽しむ懇親の場です。そんな中、2023年末に輪島の田谷漆器店を取材で訪れた際、スタッフの皆さんと会食しながら「いつか金沢や能登でコラボ開催できたらいいですね」と話が弾みました。
しかし、翌2024年1月、能登半島地震が発生。輪島塗をはじめ、多くの伝統工芸も甚大な被害を受けました。少しでも状況を伝え、支援を募るため、1月中旬にチャリティーイベントをオンライン緊急開催。その際の内容詳細はこちら
その後、1年後の輪島塗の状況を伺うため、2025年1月にCoCo JAPANで、日本工芸堂の松澤と田谷漆器店の田谷さんによる収録を実施。その場で「もっと輪島塗を体験できる機会を増やしたい」という思いが高まり、開催への機運が強まりました。
CoCo JAPANには日本工芸堂の常設展示スペースもあり、担当者に相談したところ、「能登の食材とお酒、輪島塗を用いた工芸バーを開催しよう」とその場で決定。そして、そこから2ヶ月を経て、今回の共催イベントが実現しました!
【工芸バーとは】
日本工芸堂主催。「工芸体験の新しい接点をつくる」という当社のビジョンから生まれた、不定期開催の出張バーです。全国各地の工芸品酒器で、日本酒などこだわりのお酒を味わう懇親の場。工芸品(陶磁器、金属、ガラスなど)での酒器体験を通して工芸についての親しみと理解を深めていただくことが目的です。過去開催報告(一部)はこちら