1.萩ガラス 玄武岩ガラス
「萩硝子」は維新前後の時代に萩藩で作られていたガラスです。水晶を原料に作られたガラスは透明度が高く、各地への貿易品や天皇家への献上品、藩主からの下賜品として使用されたといいます。維新の原動力にもなった高杉晋作も萩硝子の切子グラスを愛用し、酒やワインを飲んでいたとか。
そんな萩硝子を復刻したのが現代の「萩ガラス」です。古文書などを紐解きながら当時の製法などを研究。地元笠山で採掘される石英玄武岩を、鉄鋼製造と同レベルの1520℃で長時間溶解。他にはない丈夫な硬質ガラスの製造に成功しました。
萩ガラスの原料である石英玄武岩の色をそのまま出したのが淡い緑の玄武岩ガラス。衝撃にも強く、一流ホテルでも使われるほど強度と美しさを兼ね備えているグラスです。
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2.波佐見焼 ほたるメダカ
透かし彫りに透明な釉薬を埋め込んだ「ほたる手」という波佐見焼ならではの伝統的な技法を使用しています。 シンプルで日常使いしやすい形の器に、可愛らしいめだかが泳いでいるかのようにデザインされています。
めだかの部分から光が透けて見えて食卓がさわやかな雰囲気に。 色付きのドリンクを注ぐと、めだかのモチーフから透けて見えて可愛らしい様子をお楽しみいただけます。
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3.琉球ガラス
沖縄でのガラス製造は明治時代中期頃に始まり、約100年の歴史があるといわれています。ところがその製造は、第二次世界大戦をきっかけに大きく変化を遂げることとなりました。
第二次世界大戦の敗戦によってガラス工房やガラスの原料がなくなってしまったことで、ガラス職人たちは、駐留米軍による廃瓶に注目しました。職人たちはその廃瓶を再利用し、琉球ガラスとして復活させたのです。このガラス製品が、現在の琉球ガラス製作の3割を占める「再生ガラス」による琉球ガラスです。
資源不足から発展した再生ガラスを使う製法は、時を経るごとにその独特の美しさに注目されるようになり、平成10年に沖縄の伝統工芸品に指定されました。
琉球ガラスは、戦後の資源不足の歴史を背景に生まれましたが、現在は伝統工芸品としてのその独特な美しさに注目が集まっています。
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4.金沢箔 グラス
日本独自の伝統技法「縁付金箔」で作られた金箔を閉じ込めたグラスです。
・「氷結」シリーズ
氷のような涼やかなデザインが魅力的な、ガラスの器。氷を思わせる線状のガラス装飾が施され、金彩・銀彩が美しく映えます。職人の手により一点ずつつくられたグラスは、あえて不規則な形状でデザインされ、手になじみやすく使いやすいかたち。冷茶やジュースなどの冷たいお飲み物を一層美味しく引き立てます。
・「バブル」シリーズ
透き通るようなガラスの塊の中、底部分に一緒に封じ込められた泡(バブル)と金箔が目を惹く、美しいデザインのグラスです。泡と金箔の隙間に光が入ることでいっそう美しく輝くグラスは、飾っておいても素敵ですが、お飲み物を注ぐとまた異なった印象になり、金箔がさらに映えます。泡や金箔の入り方が一点一点異なるのも、手吹きでつくる職人の手仕事ならでは。
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5.山中塗 漆磨カップ
燕三条のステンレス製本体に伝統的な山中漆器の漆塗りが施された「漆磨」シリーズ。二重構造になっているので、保冷性・保温性に優れています。機能性と美しさを両立し、ギフトにも人気のお品です。
・「白檀」シリーズ
ウチキ独自の「漆流し」の手法による、流水のような金粉の模様が美しいお品です。時間とともに漆の色合いが淡く変化していき、愛用しながら育てていく楽しさがあります。
・「箔衣」シリーズ
職人が一つ一つ金箔を手作業で貼り合わせる「切り回し」という技法を用いた華やかなお品です。仕上げは山中塗の伝統的な「拭き漆」を施し金箔の表情を活かしています。
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6.高岡銅器 ぐいのみ
富山の伝統工芸の一つ、高岡銅器。加賀藩主・前田利長が慶長16(1611)年に始め、400年以上の歴史があります。四津川製作所は「喜泉(きせん)」の屋号を持つ老舗。喜泉の名には「暮らしに喜びと潤いを添える」という思いが込められ、高度な技術で、人々の豊かな暮らしを作る製品づくりを目指しています。
喜泉がこだわっているのは、伝統に裏打ちされた技術と美意識を、どのように使い勝手に反映させるかということ。今回展示予定のぐいのみは、黒い部分は山中漆器。漆器の口当たりはやわらかく、しっくりと手に馴染みます。下にマットな輝きを見せているのは真鍮。高い技術で仕上げられた金属は、なめらかに漆部分とつながります。
見た目はかろやかながら、カップをもったときにはぐっと手に馴染む重みがあります。それにより、細身ながら、安定感のあるカップになっているのです。
フィルター