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記事: 漆器をもっと身近に。産地・種類で選ぶ普段づかいのお椀

漆器をもっと身近に。産地・種類で選ぶ普段づかいのお椀
#工芸を知る

漆器をもっと身近に。産地・種類で選ぶ普段づかいのお椀

汁物が飲みたくなる秋の季節。近頃は自宅で食事をする機会も多くなったと思います。今回はそんな自宅での食事の時間を彩るアイテム、漆器のお椀について紹介します。この記事を読めば、漆器の選び方から手入れ方法までわかります。おすすめ漆器のお椀も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

暮らしを豊かにする漆器の魅力

古くから多くの人を魅了し、愛用されてきた「漆器」。縄文時代から日本人の生活に寄り添い、約9000年経った今でも時代を超えて親しまれています。

漆器とは、木工品や紙の表面に漆を塗り重ねて作る器のこと。漆器は使い込むほどにツヤが生まれ、長い年月ととも美しく変化するのが特徴です。

保温性や抗菌性も。漆器の特徴とは

漆器は見た目の美しさだけでなく機能性も優れており、以下の特徴があります。

・耐久性
・耐水性
・保温性
・防腐性
・抗菌性

漆器は何度も漆を塗り重ねることで、硬くて丈夫な器に仕上がり、何年使っても壊れにくい耐久性が生まれます。保温性・耐水性もあるので、熱い汁物を入れても熱が伝わりにくく、持ちやすいのも特徴です。また、防腐・抗菌作用にも優れているので、天井や床の塗装としても使用されています。

愛用できる逸品を。漆器のお椀の選び方

見た目だけでなく、機能性にも優れた漆器のお椀。漆器のお椀はひとつ取り入れるだけで、食卓の豊かさをぐっと引き上げてくれます。お椀といっても色や形はさまざまなので、用途や食卓の雰囲気などに合わせて選ぶのがポイントです。

産地・種類で選ぶおすすめのお椀

【石川県加賀市】山中漆器のお椀

山中漆器の伝統的な形状をリ・デザインした我戸幹男商店のTSUMUGIシリーズ。山中漆器は、山中漆器は石川県の漆器のなかでも「木地の山中」と言われ、轆轤(ろくろ)を使った挽物木地では質も生産量も国内トップを誇ります。

そんな山中漆器のなかでも我戸幹男商店は、明治41年から100年以上経った今でも、伝統的な技術で繊細な形の漆器を作り続けています。我戸幹男商店のTSUMUGIシリーズは、約450年続く山中漆器の伝統的な形を有名デザイナーが現代風にリ・デザインした人気のシリーズ。

なかでもこの『仙才 SENSAI』と呼ばれる形は、「仙人のようにさまざまな才能をもっている」という意味から付けられました。半球形の丸いふっくらとしたフォルムは、さりげなく毎日の食卓に彩りを与えてくれます。

【石川県加賀市】山中漆器のお椀
汁碗 | 山中漆器 TSUMUGI | 仙才 SENSAI | 我戸幹男商店 ¥5,500[税込]

【神奈川県小田原市】小田原漆器のお椀

素朴な美しさと木の温もりを肌で感じる 小田原漆器の銘木椀。小田原漆器は、神奈川県小田原市で作られ、実用漆器の産地として知られています。木地の木目を活かした仕上げが特徴で、じっくりと乾燥させた丈夫な木地と、艷やかな漆を刷り込むことで浮かび上がる木目が魅力です。

薗部産業は、そんな小田原漆器を製材から木地挽き、仕上げまで一貫して手掛けています。薗部産業の漆器は、シンプルでモダンなデザインのものが多く、現代の暮らしに寄り添った商品を提供しています。

ふっくらとしたフォルムと木肌の温かさは、お椀を持ったとき手のひらにぴったりと寄り添ってくれます。「銘木椀」とは、6種類の木材を使ったお椀のことで、それぞれの魅力を存分に引き出したナチュラルな雰囲気を感じられます。子どもでも安心して使えるデザインと温かみのある風合いは、家族で揃えるお椀としてもおすすめです。

【神奈川県小田原市】小田原漆器のお椀
お椀 汁碗 | 銘木椀 中 | くり | 薗部産業 ¥4,180[税込]

【福島県会津若松市】会津塗のお椀

会津塗は、福島県の西部に位置する会津地方に江戸時代から伝わる伝統技法で作られた工芸品です。会津地方は、越後山脈や奥羽山脈などの山脈に囲まれており、盆地特有の湿潤な気候が漆を扱う環境として適していました。会津塗の特徴として、縁起のいい意匠や多彩な加飾の美しさが挙げられます。他の漆器に比べて、浅く細い溝を掘るため装飾は柔らかな表情を感じさせます。

福西惣兵衛商店は大正8年創業の会津塗りの老舗漆器店。伝統的会津塗から現代生活にマッチしたコンテンポラリーなアイテムまで幅広く手掛けています。内金のデザートカップは手のひらに乗るほどのコロンとした可愛らしいカップ。ヨーグルトやアイスクリームなどのデザートはもとより、熱いスープやコーヒーなどにも使えます。

【福井県鯖江市】越前漆器のお椀

伝統的な形状を現代に落とし込んだ越前漆器の「一文字」の汁椀。福井県鯖江市の越前漆器は、漆を塗り重ねることで生まれる上品な艶と、軽くて丈夫なのが特徴。古くから婚礼やお祝い事などハレの日に用いる高級品として親しまれてきましたが、今では普段使いの日用品としても愛用されています。

そんな越前漆器のなかでも、全く新しいアイデアで漆器のある暮らしを提案する土直漆器。漆器作りは、素地、下地、中塗、上塗、装飾など、各工程ごとに専門の職人が担当しています。土直漆器は、それぞれの専門職人を抱え、全工程を同じ工場内で意思疎通を図りながら製造しています。そうすることで、職人がお互いに技術や意見を交換し合い、新しいアイデアが生まれやすくなります。

土直漆器の「欅 一文字椀」は、伝統的な形状を残しながらも、現代の食卓にも馴染むスタイリッシュなデザインが特徴的。木地呂塗という技法で塗ることで、使い込むほどに木目が透けていきます。

【福井県鯖江市】越前漆器のお椀
越前漆器 お椀 | 欅 一文字椀 | 黒溜木地呂 | 土直漆器 ¥6,600[税込]

漆器のお手入れと保管方法

実は簡単。漆器のお手入れ方法

漆器というと、保管や手入れが難しいイメージをする方も多いと思います。しかし、決してそんなことはなく、少し気をつかうだけで何十年と愛用することができます。

手入れの際に特に注意しておきたいポイントは2つだけ。「急激な温度変化」と「極度の乾燥」です。

電子レンジや食洗機などは、急激な温度変化・極度の乾燥につながるので使用できませんが、一般的な台所用洗剤を使ってやわらかいスポンジで洗えば大丈夫です。このように漆器の性質を理解してしっかり手入れすれば、そこまで難しくありません。

漆器の詳しいお手入れ方法については、以下の記事で説明しています。お手入れについてもっと知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
漆器の正しい使い方とお手入れ方法、紹介します

普段づかいのお椀の保管方法

より長く漆器を使いたい方のために、保管方法についても紹介します。前述したように漆器は、「急激な温度変化」と「極度の乾燥」に気をつけなければいけません。そのため、年に数回使う程度の大切な器の場合は、紙や布に包んで箱に納め、乾燥しすぎないように保管することが重要です。

しかし、普段使いするようなお椀の場合は、日光と冷暖房が直接当たる場所さえ避ければ、他の食器とさほど違いはありません。漆器同士を重ねて食器棚に収納することも可能です。

お気に入りの漆器をいつまでも大切に

漆器といえば値段が高かったり手入れに手間がかかるイメージから、使うのをためらっている方も多いと思います。しかし、漆器は見た目だけでなく機能性にも優れ、少し気をつかうだけで一生物として使えます。昔ながらの風合いを残しつつモダンデザインなお椀も多いので、今ある食器にも違和感なく馴染みます。漆器に興味のある方は、食器のなかでも出番の多いお椀から取り入れてみてはいかがでしょうか。

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