鮮やかな色彩、一点物の輝き
幻の薩摩切子を使う贅沢
二重のガラスが描く、復刻のグラデーション
江戸末期、薩摩藩で産業復興のために藩主によって推奨された薩摩切子の製造。その後、薩英戦争などの歴史の荒波にもまれ、わずか20数年で途絶えてしまった。そんな幻の薩摩切子を復刻して生まれたのが、現代の薩摩切子だ。
色ガラスを吹いた後、その内側へ透明なガラスを押し込み、密着させるという高度な技術で二重のガラスを作り、その表面に繊細な模様を刻み込む薩摩切子。その質感はずっしりと重厚感があり温かみすら感じる。色ガラスが厚いために生まれる、カット部分の柔らかなグラデーションも、薩摩切子ならではの美しさだ。
復刻された多彩な色の中でも緑は晴れた日の海を思わせる鮮やかな色合いが人気。手作りで一つひとつ色合いが異なるのも特別感を増してくれる。こちらの猪口は少し小ぶりで女性の手にも持ちやすいサイズ。
世界で一つの猪口でお酒を楽しむ贅沢な時間を、特別な人に贈りたい。
薩摩切子を研究し、現代に復元させた職人技
長く途絶えていた薩摩切子の技術を現代に蘇ったのは、昭和60(1985)年のこと。当時の文献を研究し、ガラス製造を強く推進し、薩摩藩の産業を強くしようとした、薩摩藩主島津斉彬の思いを受け継いだ、多くのガラス職人の執念と技術の賜物だった。中でも、薩摩びーどろ工芸が目指すのは、当時に薩摩切子を忠実に再現すること。
薩摩切子の特徴は色。世界が注目した薩摩の紅ガラスに代表される、鮮やかな発色の色ガラスをいかに再現するかに、心血を注いだ。今では、色ガラスとしては珍しい金紫や黄色など、より鮮やかな色合いの製品を生み出している。薩摩切子の難しさは2つのガラスを吹いて密着させるところにもある。
薩摩びーどろ工芸では生地となるクリスタルガラスの製造から手がける。膨張率や収縮率の異なるガラスを破損させず密着させるだけでなく、厚すぎず、薄すぎない一定の厚みを保つのは、まさに職人技。
さらに、上下に異なる色ガラスを被せた2色使いの薩摩切子も生み出している。復元から30年を経て、柔軟な発想が生み出す新しい薩摩切子にも期待したい。
商品詳細
生産地 | 鹿児島県薩摩郡さつま町 |
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素材 | ガラス |
サイズ | 直径6.1×高さ4cm |
重さ | 120g |
使用上のご注意
- 強い衝撃は破損につながりますのでご注意ください。